変形鶴/天鶴(てんかく)
皆さん、こんにちは。
「折り紙へ続く道」へようこそ。
今回は
拙作:変形鶴/天鶴(てんかく)の作品解説です。
まずは完成形をご覧ください。
この作品のモトとなった作品は
⇩コチラ⇩の変形鶴/昂鶴(こうかく)です。
伝承作品の「鶴」の羽をボリュームアップ
加えて尾も長くなっています。
※昂鶴の折り方はこの記事の最後に
リンクを貼っておきます。
尾は神谷哲史さんのフェニックス
※出典:神谷哲史作品集Ⅱ(おりがみはうす)
と同じ折り方を用いています。
今回、折り方を公開する「天鶴」は「昂鶴」の
上位バージョンです。
この記事を読むと以下のことが分かります。
①「天鶴」の折り方
②作品の領域を徐々に広げる創作の発想
※「展開図折り」の部分的な練習の発想にも
繋がります。
この記事の目次です。
1.第一段階
~「鶴」に「天鶴」の頭をつける~
2.第二段階
~羽と尾を長くする~
3.第三段階(完成形)
~羽と尾のボリュームアップ~
部分的な練習から徐々に領域を広げ
構造を理解しながら進めて行きましょう。
1.第一段階
~「鶴」に「天鶴」の頭部をつける~
基準点を求めます(1:4)
頭と体のそれぞれに
「鶴の基本形」の折り線を入れます
干渉を解決する折り線を入れます
折り畳みます
折り畳むとこのようになります
カドを折り上げます
フチに沿って折ります。
「沈め折り」をします
※反対側も同じ
カドを折り下げます
カドを2つ「中割り折り」で折り上げます。
開き変えます
顔の角度を変えます
頭のカドの角度を調節します
羽根を折り上げます
首に角度をつけます
尾は伝承作品の「鶴」と同じです
首を細く折ります
第一段階の完成です
2.第二段階
~羽と尾を長くする~
基準点を求めます
外側の一枠を二等分します
頭と体に「鶴の基本形」の折り線を入れます
折り線を追加します
折り畳みます
折り畳むとこのようになります
※尾の先端は平らになりません
このように広げてつぶします
※羽の先端も同様です
第一段階と同じ要領で仕上げます
羽根がかなり長くなっています。
次はいよいよ「天鶴」の完成形です
3.第三段階(完成形)
~羽と尾のボリュームアップ~
基準点を求めます(5:8)
26等分ベースの基準線を入れます
折り畳みます
折り畳むとこんな感じです。
広げてつぶします。
開き変えます
羽根を折り上げます
羽根を半分に折ります。
前の工程でつけた折り線を基準に
回転させるように開きます
※分からない方は記事の「昂鶴」の記事を
ご覧ください(リンクは記事の最後です)
全てのヒダに同様の加工をします
尾を中割り折りします(7ヶ所)
頭部と首の加工は第一段階、第二段階と同じです。
尾を「中割り折り」します
更に「中割り折り」をします
中割り折りを繰り返します
完成
いかがでしたか?
「天鶴」ぜひ、チャレンジしてみてください。
また
第一形態に領域を追加して第二形態へ
第二形態に領域を追加して第三形態へ
この発想は作品をバージョンアップさせる
一つの手法です。
発想を逆転させれば
展開図の一部分だけを切り取って練習する
発想にも繋がります。
「展開図折り」や「創作」のヒントとなれば
幸いです。
<補足説明>
尾の折り方は「神谷フェニックス」です。
今、折り紙の世界では
他者創作作品の折り方を無許可で公開する
サイトが問題になっています。
今回の記事執筆にあたっては
神谷さんにメールで問い合わせました。
神谷さんから返信をいただき
「今回は表現技法なので問題ないと考える」
との見解を示していただいております。
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作品情報
作品名:変形鶴/天鶴(てんかく)
折り方:不切正方形1枚
創作・折手/管理人(山口智之)
用 紙:色上質紙(特薄)54.5×54.5㎝
今回はここまでです。
最後までご覧いただき
ありがとうございました。
(@^^)/~~~
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